脳梗塞リハビリぬまづのブログ

2024.07.15

脳卒中のリハビリテーションの特徴とは?

脳卒中(脳梗塞・脳出血など)のリハビリテーションは、他の医療行為と異なり、医師による手術や投薬だけで後遺症が回復することはなく、『患者が自ら動いて治療する』ものです。また、リハビリテーション医を中心とした『チームで治療する』という特徴を持っています。故に、他の医療行為と比較すると『バラツキが大きい医療』と言えます。著しい回復が望める急性期・回復期(発症から約半年間)に、どんな病院で、どんな医療提供者(医師・療法士など)に診てもらうかは重要です。良質なリハビリテーションを受けた患者とそうでない患者では、最終的な麻痺・歩行障害・日常生活動作ひいてはQOL(生活の質)のレベルが異なります。 

では、どんなリハビリテーション病院を選択するとよいのでしょうか? 

国内の病院の第三者評価には、日本医療機能評価機構の病院機能評価があります。病院機能評価により一定の水準を満たした病院は『認定病院』と呼ばれますが、認定病院は全国に約25%しかありません。現在、静岡県内には、機能種別(リハビリテーション病院)を取得している認定病院が15病院、そのうち高度・専門機能(リハビリテーション(回復期))を取得している病院は3病院しかありません。客観的・定期的にブラッシュアップ・改善し続けている病院は意外と少ないと感じるのではないでしょうか? 

医師や理学療法士はどうでしょう?脳卒中後、どんな医師・療法士に診てもらうとよいのでしょうか? 

現在、日本の医師は34万人以上いますが、リハビリテーション専門医』は3000人弱しかいません。一方、理学療法士は、21万人を超え、毎年1万人以上誕生しています。誰でも理学療法士になれる時代に突入し、専門性の高い理学療法士とそうでない理学療法士の『格差』が関係各所から指摘されています。日本理学療法士協会は、生涯学習制度を2022年に改定し、理学療法士の上位資格として、「登録理学療法士」と「認定・専門理学療法士」を設けました。登録理学療法士は多様な障害像に対応できるジェネラリスト、認定・専門理学療法士はより専門性の高い臨床技能を有するスペシャリストです。認定理学療法士は22分野、専門理学療法士は13分野に分かれ、現在、脳卒中認定理学療法士』は約4,000人・『神経専門理学療法士』は400人弱います。静岡県内の理学療法士(日本理学療法士協会 会員)は4,300人ですが、そのうち脳卒中認定理学療法士は101人です。 

良質な脳卒中のリハビリテーションを望むのであれば、機能種別(リハビリテーション病院)・高度専門機能(リハビリテーション病院(回復期))』を取得している認定病院で、 リハビリテーション専門医を中心とした、脳卒中認定理学療法士または神経専門理学療法士等が含まれたチームに診ていただくことをおすすめします。 

しかし、残念ながら、そういった環境は多くありません。 

当施設のサービスは医療機関による医療行為ではないためセカンドオピニオンにはなりませんが、ご自身が受けている脳卒中のリハビリテーションについて、「別の専門家の意見を聞いてみたい」「悩みがある」「納得がいかない」「公的保険外の選択肢を知りたい」という方は、ぜひお気軽にご相談いただければ幸いです。 

脳梗塞リハビリ ぬまづ

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